どうして体臭は人によって違う?
人の体臭は、食べ物、ホルモン、汗の分量などによって、それぞれに個性を発揮します。
まず、人の体臭は食べ物に大きく左右されます。赤ちゃんがなぜミルクくさいのかは、主食にミルクを飲んでいるからです。ミルクから離れて離乳食になると、また違うにおいに。少し大きくなった子どもたちは、さらにまた違うにおいがします。これはどうしてなのでしょうか?老人に特有な加齢臭があるように、若年臭というものがあるのでしょうか?
体臭の大本となる汗を分泌する汗腺は、全身に200万から500万個あります。平均約350万個のうち、汗を出さない不能汗腺と、汗を出す能動汗腺に分けられます。この数は住む地域により違いがあり、平均能動汗腺は、寒い地方の人種、たとえば、ロシア人で180万個、日本人で230万個、熱帯の国のフィリピン人で280万個とされています。能動汗腺数は、生後2~3年の間に冷房のある部屋にいると減ってしまう、冷房の効いた部屋に長くいて動かないと活動しなくなる、など地域差よりも生活環境によりその増減が見られます。
さて、いい汗と悪い汗があることをご存知でしょうか?されされしてすぐに気化し、におわない汗がいい汗。だらだらと流れ落ちて、長い間肌の表面に付着し、細菌に分解されて、汗臭さを放つのが悪い汗。必要以上にミネラルを放出しています。赤ちゃんや子どもの頃は、新陳代謝が活発でさらさらとした汗。老化して汗腺が鈍くなるとこの能動汗腺も減り、冷房の効いた部屋にいることで、いい汗の減少により追い討ちをかけています。老人の悪い汗は加齢臭と相乗して、パワーアップすることが想定されます。
そして人の体臭差、最後の分岐は男女差です。なぜ男性の多い加齢臭が女性ではあまり問われないかというと、香料の入った化粧品や整髪剤などでマスキングされているからです。男女でも平等に加齢臭はあります。しかし一説には、女性ホルモンが加齢臭を抑制するのでにおいにくい、という説もあります。女性でも閉経後に女性ホルモンが少なくなると、この加齢臭が漂い始めることもあるそうです。一般的に男性のほうが基礎代謝が高く、汗をよくかくこととも関係深いです。
また、局部に集中しているアポクリン腺や、皮脂腺からの皮脂汗は、思春期から出始めます。それ以前はまだ子どもなので、汗のにおいと食べ物のにおいがほのかに香りようで、小学校中学年まではそれほど体臭はにおわないようです。これが思春期になると性ホルモンが出始めて、体臭が発生し始めます。思春期が始まったころは、まだ未発達で大人ほどの量が出ていません。よって、ワキガなどの体臭も控えめです。これが次第に活発化していくに従って、男性ホルモンや女性ホルモンを含んだ汗が出始め、体臭となって空気中に漂うのです。
ただ、若いうちは新陳代謝も皮膚上での分解も活発なので、それほどにおいません。そのうち喫煙や飲酒の習慣がでてきて、体臭に個人差が現れ始めます。ただ20歳代はまだ新陳代謝が活発で、そのうえにいおいが気になるお年頃ですが、汗をかくたびに頻繁にシャワーを浴びたり、手や顔や髪の毛を洗います。それも体臭が抑えられる理由の1つです。
またどこもくさいくないのに、「自分はくさい」と思い込んで悩む人(自臭症)が現れ始めるのもこの時期です。ノイローゼや過敏症になる前に、客観的ににおいを確かめるのがいいでしょう。
中年期にさしかかると、ノネナールが出始めると同時に、また体臭は変化します。徐々に新陳代謝も落ち、タバコやお酒などの習慣化から、体臭にも経年変化が表れます。体臭が気になると人は、こうしたものを控えることで抑えられることはできるのですが大人の付き合いもあり、なかなか難しそうです。
- 体臭はサプリメントで変えられるのか?
緑茶や野菜・果物、ビタミンなどを発酵させてできる消臭サプリは、介護病院でも使われています。そこはかとなくにおう、すえたにおいや老人臭、口臭など、清潔にして消臭サプリを飲むことでにおいがやわらぎ、家族の訪問が多くなった事例があります。 - 足のにおいが気になる人の対処方法
においの原因は、人の皮脂上で起こる発酵過程によるもの。人体の中でもエクリン腺(汗腺)が多く、汗をかきやすいといわれるのが足の裏。この汗により足の裏の環境は、微生物が活動するのにちょうどよい適温適湿度下へと変化。そして足の裏の垢などをエサに繁殖し、活動はより活性化します。そして、におい大発生へと至るのです。エクリン腺からの汗は約99%が水分で、約1%が塩分。ワキなどの局部に集中して体臭の原因となる。 - 加齢臭は何歳ごろから出始めるの?
50歳ごろの主に男性から発せられるにおい「ノネナール」。高齢化社会の到来とともに急浮上して、いまではすっかりアンチエイジングのキーワードの定番となっています。 「ポマードのようなにおい」といわれることでわかるように、加齢臭は脂のにおいです。